虹裏img歴史資料館

1 23/05/21(日)22:16:57 No.1059558380

「先ほど、厨房を借りて作ってきた。少し小腹がすいたがカフェテリア腰を据えて食べるほどではなかったからな」 「いや何、遠目で見て本を読むでもなく何をしておるのかと思ったのだが。食事中であったか、邪魔したか」 「いや、別に構わない。別に邪魔でも何でもないさ」 そう言って、もう一口それを口に入れる 具材は梅。どうせ一人で食うのだから塩握りでもよかったのだが、厨房の方が分けてくれたのをそのまま種だけ取り除いて入れてある 最近の市販の梅干しはやたら甘いものも多いが、トレセン学園で出されるものはとてもしょっぱくていい。甘いものがダメだとは言わないが、やはり飯と合わせるならこちらだろう そんな事を考えていると………シャフリヤールの視線が、自分の手に注がれているのに気づく 「……なんだ、そんなに変か？」 「んー、変ではないのだ。だが、ふと思ってな」

2 23/05/21(日)22:17:07 No.1059558447

不思議そうな顔をしたシャフリヤールは、すっとそれを指さして 「このおにぎり、大きくないか余？」 ………突然何を言いだすかと思えば。そんなに不思議に思うことだろうか 自分の手の中の握り飯をじっと見て見るが、特に大きさに不思議はない もしも、あるとすればだ 「……俺とお前では、手の大きさが違うのだから当然ではないか？」 「おお、言われてみればそうだ余」 得心がいったといった風のシャフリヤール すると、彼女は俺の手をそっと取って

3 23/05/21(日)22:17:21 No.1059558527

「ふむ。確かにこれほど大きさが違えば、おにぎりの出来にも差異が出るのも当然か」 その手はとても小さく柔らかくて温かくいやそうじゃない 湧き上がってきた邪念を全力で頭を振って消し飛ばし、不自然にならない程度に自然に手を放す ………もう少し、触って………だから消えろ。邪念退散邪念退散邪念退散邪念退散 「ところで、エフフォーリアよ。一つ頼みがあるのだが、よいか？」 「あ、ああ。なんだ」 そんな俺の苦悩など露知らず、シャフリヤールはニマニマと笑って隣に座り込む そして、ラップに包んで手に持っていた残りの握り飯を指さして 「お主が握ったおにぎり、一個余にくれぬか？」

4 23/05/21(日)22:17:36 No.1059558630

唇に指をあてて、首をかしげて聞いてくるその姿に………若干、クラッとくる だが、そのくらいなら、まぁ。別にガッツリ食う必要もないし、一つくらい構わないが ………こっそり、その口元を見る 確かに、彼女にとって俺の作った握り飯は大きいかもしれない。その小さい口をじっと見て改めて思う その柔らかな唇の小さな口元では大きすぎないか………よし、ちょっと待て 「ふんっ！！！！」 「おわぁ！？」 頭を一発、背後の木で強打して落ち着ける。煩悩退散、邪念よ去れ 「かまわん。具材は梅だが、それでもいいか？」 「う、うむ。にしても、何ゆえ今自傷行為を………」 「気にするな。ただの必要なタスクだ」

5 23/05/21(日)22:17:57 No.1059558739

今のがか………？と不思議がりながらも、シャフリヤールは握り飯に手を伸ばす 「うむ、ではいただく余！！」 「ああ」 はむっと、彼女は握り飯に口づけて 「………うむ！！美味いな！！」 「それは……普通の握り飯だからだろう」 「にしてもやはり大きいな！！一口でこれだけしか食べられん！！食べごたえバッチリだ余！！」

6 23/05/21(日)22:18:10 No.1059558818

そう言ってまた口を付けていく ………やはり、彼女の口は小さい。どれだけ口いっぱいに広げても、俺の作った握り飯を食べるのには時間がかかる ニコニコと笑いながら握り飯を食べる様を、ただ眺める ………まぁ、その。気に入ってもらえたなら、なによりだ そう考えて、自分も食べかけの握り飯に口を付ける。自分で作っただけあって、自分の口の大きさにはぴったり合う それが、余計に彼女との体格差を実感させて…… 「む？エフフォーリアよ、ちょっとこっちを見るがいい」 「あ、ああ。なんだ」 沸いて出た邪念を見透かされたかと焦るが、彼女はそっと、身を寄せて その細く小さな指を、俺の口元へと伸ばしてきた ぴとっと………そっと、その指が唇の脇に触れたのが分かった 「口元に米粒がついておった余！！」

7 23/05/21(日)22:18:20 No.1059558880

あ、ああ。米粒か 何かと思って焦ったが………恥ずかしいところを見られ 「はむっ」 ………その指先の米粒を、彼女は自分の口に運んで 「………………………しゃふり、やーる？」 「ふふん！！いただきだ余！！」 ………今、彼女の行った行為を脳内で羅列、整理する 俺の唇についた米粒を、その細い指で掬い取って。それを、そのまま自分の、彼女の小さく綺麗な口に……… 薄いピンクの唇が、やけに大きく見えた 「………………………………………っ」

8 23/05/21(日)22:18:33 No.1059558952

ぽたっと、熱い何かが垂れた 「ちょ！？え、エフフォーリア！！お主、どうした！？」 「ど、どうしたとは………」 「たわけ！！血が、血が出ておる余！！！」 手元を見て、それに初めて気づく ぽたぽたと垂れるそれは、まぎれもない血で。その元凶は……… 鼻をぬぐえば、べっとりと付くそれ 「………ただの鼻血だ。気にするな」 「気にするなどころの状況じゃない余！！」 「気にするな。気にするな。気にするな」 「あ、お主分かりづらいが何か慌てておるな！？落ちつけエフフォーリア！！とりあえず止血せよ！！！」

9 23/05/21(日)22:18:45 No.1059559016

衛生兵ー！！！なんて彼女の声が遠く聞こえる 何故鼻血を出したか、なんてこの後聞かれるのだろう。だとすれば俺のやるべきことなど一つだけだ 適当な、彼女を納得させる理由を考えておかねばならない 正直にその理由を口にでもしようものなら、俺は二度と彼女の顔を真正面から見れなくなるだろうから 「と、とりあえずこういう時は………！！」 ………それと、謝罪しなければならないだろう。せっかくの食事の場をこんな形で終わらせてしまったのだから それまでには………この脳裏に渦巻く煩悩の数々を調伏せねば 「ティーーーーーーーーーーッシュ！！！！」 「うご！？」 勢いよく鼻の穴にティッシュを突っ込まれながら、考えられるのはそんなことくらいだった

10 23/05/21(日)22:19:03 No.1059559141

以上。お題貰ったので酒飲んでエフ余した

11 23/05/21(日)22:24:19 No.1059561154

おにぎりは握る人の個性強く出るよね

12 23/05/21(日)22:28:39 No.1059562757

また自爆してるよこの童貞…

13 23/05/21(日)22:32:40 No.1059564132

そもそも鼻血出した時の適切な対処放ってなんだっけか

14 23/05/21(日)22:37:07 No.1059565701

>そもそも鼻血出した時の適切な対処放ってなんだっけか 下を向いて鼻の付け根を強く抑えるじゃなかったか

15 23/05/21(日)22:50:29 No.1059570910

ペロッとか直接やられてたらどうなってたんだろ

16 23/05/21(日)22:53:28 No.1059572036

付け根もいいけど大体こう言うシチュで出る鼻血は先の方から出てるから下向いて逆流しないようにして花摘んで圧迫止血でいいよ

17 画像ファイル名:1684677512656.png 23/05/21(日)22:58:32 No.1059573956

ｷﾀ━━━━━━(ﾟ∀ﾟ)━━━━━━ !!!!!

18 23/05/21(日)23:00:11 No.1059574604

>No.1059573956 カワイイ…そしてでかいな！？

19 23/05/21(日)23:03:06 No.1059575748

>No.1059573956 エフフとの体格差いいな…

20 23/05/21(日)23:05:46 No.1059576827

>付け根もいいけど大体こう言うシチュで出る鼻血は先の方から出てるから下向いて逆流しないようにして花摘んで圧迫止血でいいよ ためになる知識ありがたい

21 23/05/21(日)23:07:08 No.1059577336

>>付け根もいいけど大体こう言うシチュで出る鼻血は先の方から出てるから下向いて逆流しないようにして花摘んで圧迫止血でいいよ >ためになる知識ありがたい よく出るんだけど止めるのめんどくさくなってゴミ箱に下向いたまま垂れ流しは割とやる 血を垂れ流しながらimgしてる

22 23/05/21(日)23:08:43 No.1059577993

>よく出るんだけど止めるのめんどくさくなってゴミ箱に下向いたまま垂れ流しは割とやる >血を垂れ流しながらimgしてる 病院だよゥッッ

23 画像ファイル名:1684679287099.png 23/05/21(日)23:28:07 No.1059586306

ｷﾀ━━━━━━(ﾟ∀ﾟ)━━━━━━ !!!!!

24 23/05/21(日)23:30:11 No.1059587244

>No.1059586306 ありがたい…

25 23/05/21(日)23:31:33 No.1059587927

>No.1059586306 一段落ついて冷静になったか…