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23/05/15(月)00:02:21 レッド... のスレッド詳細

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画像ファイル名:1684076541316.jpg 23/05/15(月)00:02:21 No.1057256275

レッドがブルーとの交際が始まって半年が経った頃。 「そろそろ同棲しない?」 ブルーからそんなことを持ちかけられた。 「いいのか?」 「どうして?アタシがここに住んだらいけない?」 聞き返してくるブルー。 不快になったわけではなく、純粋に疑問に思ってだと表情で判断する。 「オレは全然いいんだけどさ。 両親のいる家から出てこっちで暮らすのはブルーはいいのかなって」 「そっちは確かに未練あるけど、でもレッドとせっかく付き合ってるんだし。 あなたと2人だけで一緒に暮らしたいなって」

1 23/05/15(月)00:02:53 No.1057256432

ブルーがこちらの頬に手を触れさせる。 「レッドは、アタシと2人で暮らしたい?」 少し上目遣いで見られる。 彼女がお願いしてくる時の仕草。 出会った頃からしていたこと。 その時から、自分は断れない。 昔は騙されたが、今は彼女にそんなことはしてこないという信頼はある。 だから、レッドはこう言う。 「…うん」 「ありがと♡」 満足そうに笑うとブルーは頬を擦り寄せてくる。 彼女が喜んでくれる。 それならばこのくらいはしてあげてもいいとレッドは思った。

2 23/05/15(月)00:03:46 No.1057256722

それからしばらくして。 同棲を始めてから2週間。 「おはよう、レッド」 「おはよう…」 ブルーの名前を呼ぼうとしたが、止まった。 今の彼女の格好に、見惚れてしまう。 自分の古着のパジャマ。 それをブルーは寝間着にしていた。 サイズが合わないのか袖は余っているが、胸元はボタンを外して谷間を見せている。 下は履いておらず、パンツや生足を惜しみなく曝け出していた。 本当はワイシャツでしたかったけど、レッドが持っていなかったからこれにするとは前にブルー本人が言っていた。

3 23/05/15(月)00:04:09 No.1057256839

つい見入ってしまう。 何度見ても慣れない。 「あ、ちょっと動かないで」 ブルーがこちらに近づく。 レッドの頭を引き寄せ、髪に触れてくる。 目の前にブルーの胸元がある。 深い谷間。 少し汗の浮いた肌。 揺れる乳房。 それに視線が釘付けになる。 触ってもいいだろうか。 そんな発想が頭に浮かぶ。

4 23/05/15(月)00:05:01 No.1057257131

「はい、寝癖直したわ」 ブルーが急に離れた。 目の前にあった彼女の胸が遠のく。 「あ…」 つい名残惜しい声を上げてしまった。 「そんな声出すなら触ればよかったのに。 もう散々色々してきたのに」 「それはそうだけどさ。 急にされたらどうしていいかわからなくなって」 「ま、ホントにレッドが触ってきたらそれはそれでキャラじゃないって思うかもだけど。 朝ごはんの準備できてるから早めに来てねー」 そう言ってブルーは寝室を去っていった。

5 23/05/15(月)00:05:45 No.1057257362

「あ、忘れてた」 急に戻ってくると、ブルーはまたレッドの頭を引き寄せる。 軽く頬にキスされると、すぐに解放された。 「じゃ、待ってるわ」 朝のキスを一方的にされ、少し呆然とする。 一応毎朝していることではある。 だけどタイミングがいつもと違って、不意打ち気味にされたこともあって戸惑う。 キスされた箇所に触れる。 少し、彼女の体温が残ってる気がした。

6 23/05/15(月)00:06:34 No.1057257633

また別の日。 「ただいまー」 「おかえりなさい♡」 帰宅したレッドを出迎える人。 紛れもなくブルーなのだが、それを見てレッドは凝固した。 彼女の姿が、とても露出が多かったからだ。 エプロン一枚のみを着けた、扇状的な格好。 つまり、裸エプロンというものだ。 「…」 何も言えない。 視線が奪われる。 彼女の豊満な肢体を隠すにはエプロン程度では布地が不足しすぎている。 すでに乳房やウエスト、腰回りが横からはみ出している。

7 23/05/15(月)00:10:52 No.1057259013

幸い見てはいけないような箇所はかろうじて隠れている。 だが、少し動いただけでそれらが見えそうになる。 そうなる瞬間を期待してしまう。 「レッドが好きかもってこんなのやってみたけど」 「いいと思う!」 「どう?って聞こうと思ってたんだけど、 その反応だと聞くまでもなかったようね」 彼女の質問を最後まで聞く前に返事してしまい、苦笑された。 ブルーがこちらに背を向けて、リビングへと向かっていった。

8 <a href="mailto:s">23/05/15(月)00:15:22</a> [s] No.1057260575

後ろ姿は、紐くらいしか布らしい布が見えない。 ほぼ裸で、桃のような尻や後ろからでも見える乳房が剥き出しになっている。 レッドはそれについていく。 まるで餌を目の前に吊り下げられたかのように。 その後、食事をとったがあの光景のインパクトが大きすぎて味がよくわからなかった。

9 23/05/15(月)00:25:50 No.1057263923

また別の日には。 「それでさ、今度のことなんだけど」 ゴールドとの電話。 修行のことについて話していると、 「え?」 突然、ブルーが後ろから抱きついてきた。 「誰から?」 「え、ゴールドだけど」 「そう。レッドなら大丈夫とは思うけど、 他の女の子からの電話だったらちょっと妬いてたわ」 「…先輩達、仲良いっスね」 電話越しにゴールドに呆れられた。

10 23/05/15(月)00:27:43 No.1057264458

ゴールドも大概仲良いだろ

11 23/05/15(月)00:35:55 No.1057266771

「えっと、それは」 「そうよ。アタシとレッドはもうラブラブなの。 ね?レッド」 「それは、うん」 答えると、より強く抱きしめてきた。 彼女の髪の匂い、頬の温かさ、そして背中に押しつけられる柔らかいものがレッドの平常心を奪っていく。 「んじゃ、お邪魔虫はこの辺で退散しときます。 お幸せにー」 そこで通話が途切れた。

12 23/05/15(月)00:38:53 No.1057267569

「ブルー、いきなりどうしたんだよ」 「だってレッドが誰かと2人で電話してるとつい、モヤモヤってしちゃって。 ごめんね?」 至近距離で謝られる。 申し訳無さそうにそう言われると、怒るに怒れない。 「しょうがないな…」 頭を撫でると、ブルーは気持ちよさそうに笑った。

13 23/05/15(月)00:45:08 No.1057269120

そうした日々を過ごして。 ある日、レッドは気づく。 ブルーからのスキンシップが減っていることを。 毎日のように自分に色仕掛けをしていたり、ひっついていたり。 そうした行動が、最近では見られなくなってきた。 違和感自体は前からあった。 だけど、そういった発想に至るまで時間がかかってしまった。 そう思うと、急に寂しくなってくる。

14 23/05/15(月)00:51:10 No.1057270694

いつもされていたこと。 それが突然なくなると感じる喪失感。 自覚すると、途端に落ち着かなくなってくる。 家の中を回り、ブルーを探す。 リビングでくつろぐ彼女を見つけると、隣に腰掛けた。 特になんの反応も見せないブルー。 迷いはしたが、彼女にもたれかかる。 そこでようやくブルーが驚いたようにこちらを見た。

15 23/05/15(月)00:56:17 No.1057271958

「どうしたの? 今までレッドからそうして来たのなかったのに」 「いや、最近あんまりブルーがべたべたしてこないからさ。 なんか寂しくなってつい」 正直に打ち明ける。 と、ブルーが大笑いした。 「笑うことないだろ…」 自分のしたことに恥ずかしくなり、つい荒い口調になる。 「ご、ごめん。 レッドからそんなこと言われるなんてと思っちゃって」 「言わないと思ってたか?」 「絶対に、とはいかないけど。 言うにしてももうちょっと後かと思ってた」

16 23/05/15(月)01:01:55 No.1057273426

そう言われて、自分でもつい笑ってしまう。 ここまで自分は堪えが効かない人物だったか。 腑抜けてしまったか。 あるいは、それほど彼女に惚れ込んだか。 「オレ、ブルーのこと好きすぎておかしくなったのかな」 「それを言うならアタシもよ。 あなたのこと考えたらなんでもしたくなっちゃうから」 前とは逆にこちらが、頭を撫でられる。 こちらを甘やかすような優しい手つき。 つい、身を委ねてしまう。

17 23/05/15(月)01:05:06 No.1057274263

彼氏として、男として。 好きな女の前ではカッコつけていたい。 けど、彼女になら。 甘えていたり、情け無い姿を見せるのもいいかもしれない。 以前、すでにみっともない姿は見られている。 慰めもされた。 ならば、無理に気を張らなくてもいいのかもしれない。 ありのままの、弱い自分。 それでも彼女は受け入れてくれる。 そんな確信がレッドにはあった。

18 23/05/15(月)01:10:37 No.1057275627

その夜。 寝室で2人はベッドで眠ろうとしていた。 「ブルー」 「ん?」 傍らにいるパートナーに声をかける。 「楽しいか? 今日までの同棲生活」 「レッドと同じだと思うわ」 直接は言わない。 けど、それでレッドには伝わった。 自分がどう思っていたか。 楽しかったか。 そんなことは決まっている。

19 23/05/15(月)01:13:56 No.1057276326

楽しい。 嬉しい。 好きな人と共に暮らす。 かけがえのない人がいつでも近くにいる。 そんな状況が、嬉しくないわけなどない。 ずっとこうしていたい。 レッドはそう思っていた。 「ありがとうな、ブルー」 「うん」 彼女を抱き寄せる。

20 23/05/15(月)01:18:50 No.1057277315

最愛の女性の身体。 体温と感触が全身に伝わる。 「アタシを抱き枕にするのも何度目かしら」 「何度目だろうなぁ。もう覚えてないや」 照れ隠しに、頭をかく。 「最初の頃は、アタシと一緒のベッドなだけで全然眠れてなかったのに。 今だとすごい寝つきいいわね」 「ブルーを抱き枕にするとさ。 すごい眠れるんだよ。 なんだか安心して」 「それで慣れすぎてドキドキしなくなるのもちょっと寂しいわ」

21 23/05/15(月)01:22:23 No.1057277972

「ブルーは前からよく眠れてたか?」 質問すると、ブルーは首を横に振る。 「正直言うと、アタシもあんまり眠れなかった。 これでもアタシ、結構緊張してたのよ?」 「そうなのか?」 「だってアタシだってレッドが初めての彼氏だもの。 緊張だってするしドキドキだってしちゃうわ」 珍しく照れてそっぽを向くブルーに、つい苦笑する。 「なによ?」 「いや、なんか親近感湧いてさ。 ブルーだってオレと似たようなこと考えたって思うとついさ」

22 23/05/15(月)01:27:44 No.1057278933

「…そうね。ごめんね黙ってて」 先程までの曲がったヘソが直ったのか、しおらしくなったブルーにキスをされた。 お返しにこちらからもすると彼女ははにかんでいた。 「なんかさ、こういうことの繰り返しなのかな。 お互いカッコ悪いところとか見せて。 隠し事もバレたりして」 「そうね。変なとこ見たり見られたりして。 それでこの人はこんななんだってわかっていって」

23 23/05/15(月)01:30:28 No.1057279395

1番嫌な時期。 情けなかった時期。 そんなのを見られたのはレッドだけではなく、ブルーもだ。 そこを乗り換えて、自分たちは結ばれた。 何があっても、大丈夫。 あの頃の自分でも許してくれるこの人なら。 全てを曝け出しても構わない。 そんな気持ちにさせてくれる。

24 23/05/15(月)01:36:14 No.1057280372

「それじゃ、おやすみ」 「うん、おやすみ」 寝る前の最後のキス。 それを終わらせて眠りにつく。 明日もまた彼女と楽しい日々を過ごす。 そう決意するとレッドはすぐに来た眠気に意識を委ねた。

25 23/05/15(月)01:36:27 No.1057280410

以上です 閲覧ありがとうございました

26 23/05/15(月)01:41:02 No.1057281118

前にブルー視点でレッドを甘やかすのを書きましたので今回はレッド視点でブルーに甘える回にしました 今回はやや健全気味にしてみました

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