虹裏img歴史資料館 - imgの文化を学ぶ

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    23/05/09(火)22:12:38 No.1055598012

     ある日のトレセン学園の中庭にて、一人のトレーナーがベンチでグッタリとしていた。そんな彼を見付けたライスシャワーは放ってはおけないと勇気を出して声を掛けた。 「あっあの、こんにちはトレーナーさん? グッタリしちゃってどうしたの…?」 「…ああ、ライスシャワーちゃんか。いや何、自分が不甲斐なくてね。面倒を見ている子の気持ちが分からなくて悩んでしまってね。暫く寝不足なんだ」  襟元を軽く緩めながらトレーナーはそう言うと小さく溜め息を吐いた。ライスシャワーはどうにも彼を放っておく事が出来ず、言葉を投げかけた。 「じゃ、じゃあっ、ライスが読み聞かせしてあげる! お勧めの絵本があるの!」 「読み聞かせ…?」 「うん! こっち! こっちに来て!」  トレーナーはライスの小さな手に引かれ、フラフラと木陰の下に導かれた。風の通りがよく、肌が気持ち良い。枝葉の音が波のようだ。トレーナーは何かに導かれる様に、静かに横になった。

    1 23/05/09(火)22:13:31 No.1055598322

    「あのね、この本ライスのお気に入りの一冊なの。トレーナーさんも気に入ってくれると良いな」  そう言うとライスシャワーはポケットから小さな絵本を取り出し、ゆっくりと読み始めた。 「昔々ある所に一人の人間さんが居ました。人間さんはお仕事でとても疲れていました。そんなある日、人間さんは金色に輝く髪を持ったウマ娘に出会いました」  ライスシャワーの鈴の音の様な声で語られる物語は水に紙を浸す様にトレーナーの心に染みこんでいった。 「ウマ娘は言いました。私と一緒に遊びに行こうよ。そうしたら悩みも疲れも遠い遠い何処かへ行ってしまうから! ウマ娘は人間さんの手を取って出掛けました」  瞼の向こうに金色の髪のウマ娘が見えた。彼女が手を差し伸べてきて、トレーナーは手を取った。 「春が来たら桜並木を駆け抜けて、夏が来たら浜辺で蜃気楼を追い掛けて、秋が来たら紅葉を踏みしめながら甘い物を食べて、冬が来たら真っ新な雪原に幾つもの足跡を残して、そうやって、人間さんとウマ娘は仲良く沢山遊びました」

    2 23/05/09(火)22:14:05 No.1055598537

     目の前に映る桜並木。浜辺の蜃気楼。紅葉の道を歩きながら食べる焼き芋。何もかも真っ白な銀世界を踏みしめる感触と音。それはまるで、実際に経験したかの様な感覚で。 「沢山遊んで、沢山旅をした人間さんとウマ娘は何時しか一つに成っていました。疲れていた人間さんはもう居ません。人間さんは自分《ウマ娘》に問い掛けました。 『これから如何しようか?』ウマ娘は自分《人間さん》に返しました。『取り敢えず、お腹が空くまで駆けっこしよう。それからお腹いっぱいご飯を食べて、気持ち良く寝よう』  人間さんは自分《ウマ娘》の答えに頷いて走り出しました。夕焼けに向かって軽やかに駆け出した人間さんに疲れていた時の姿は無く、夕日を受けて金色に輝く髪はキラキラと光りの欠片を残しながら流れていくのでした。  そうして、ウマ娘と一つになった人間さんは、沢山の優しいウマ娘達に囲まれて末永く楽しく暮らしました。おしまい」  夕日の中、気持ちいい風を受けながら走っていると優しく物語が閉じられた。穏やかな気持ちだ。そしてトレーナーは急激な眠気に襲われ、すぅっ…と意識を手放した。 「…おやすみなさい、トレーナーさん」

    3 23/05/09(火)22:14:27 No.1055598711

     …時が流れて、空はオレンジ色に染まっていた。木陰に寝転がっていた者が体を起こした。 「…あれ、俺何時の間に寝ちゃったんだっけ…それにこんなに声、綺麗だったかな…?」  それは服のポケットに四角い折り畳みの手鏡がある事に気が付くと、鏡を開いて自分を見た。そこには、夏の空の様に青い瞳と、金色に輝く髪を持ったウマ娘が居た。 「…俺、どうして、こんな、人間だったハズ…でも、あれ…? 昔何度も草レースに出た記憶が…」 「────さん! お昼寝からおはよう」  少女を呼びかける声はライスシャワーだった。 「気持ち良く眠れた?」 「あ、ああ。ええ。よく眠れたよ。でも、私…────なんて名前…」 「何言ってるの────さん。昔からライスと一緒に走ってくれたの、忘れちゃったの?」  絵筆が走るように、記憶が作られていく。そうだ、私はライスシャワーの友人で、足の速い彼女と一緒に駆けっこしていたではないか。

    4 23/05/09(火)22:14:48 No.1055598850

    「うん、うん、ごめんねライス。私、寝ぼけてたみたい。なんだか人間になる夢を見てたと思う」 「きっと疲れてたんだよ。トレーナーさんに言って今度休憩貰おうね?」 「そうだね。良かったらライスも一緒に出掛けよう? 私季節物の新しい服が欲しいな」 「良いね! ライスもお買い物したいな」 「それじゃ、カフェテリアまで駆けっこだ」 「ライス負けないよ! 途中でブルボンさんも拾おうね!」  …その後、────はとあるウマ娘と大変仲良くなり、公私に渡り切磋琢磨した。ウマ娘となって消えたトレーナーに替わって。

    5 23/05/09(火)22:15:43 No.1055599184

    TSしてライスの友達に成って駆けっこしたかった ライスエミュが甘かったらご愛敬

    6 23/05/09(火)22:15:56 No.1055599267

    ホラーじゃないですかね…

    7 23/05/09(火)22:17:11 No.1055599752

    担当だった子はそれでいいのかい

    8 23/05/09(火)22:21:45 No.1055601600

    冷静にならなければ綺麗なTSだ…

    9 23/05/09(火)22:22:35 No.1055601953

    TSってある意味9割ぐらいホラーじゃないかな

    10 23/05/09(火)22:28:45 No.1055604411

    ヒトミミのままトレセンに来たトレーナーが悪い

    11 23/05/09(火)22:32:08 No.1055605661

    >ヒトミミのままトレセンに来たトレーナーが悪い 理不尽すぎる…

    12 23/05/09(火)22:32:53 No.1055605969

    >TSってある意味9割ぐらいホラーじゃないかな 本質的には自己が別の物に代えられる変質の話だからね

    13 23/05/09(火)22:37:28 No.1055607808

    >担当だった子はそれでいいのかい 担当の子とウマ娘として仲良くしてあげたら良いんじゃない?

    14 23/05/09(火)22:48:24 No.1055612058

    なんせトレセンにはウマ娘がいっぱいいるからね ヒトミミもウマ娘に染まっちゃっても仕方ないね

    15 23/05/09(火)22:49:53 No.1055612620

    >なんせトレセンにはウマ娘がいっぱいいるからね >ヒトミミもウマ娘に染まっちゃっても仕方ないね それで良い成績を残せたらなんの問題があるでしょう

    16 23/05/09(火)23:06:43 No.1055619026

    トレーナーがどんどんウマ娘になっていくからトレーナ不足が呟かれる訳なんですね

    17 23/05/09(火)23:08:31 No.1055619720

    >トレーナーがどんどんウマ娘になっていくからトレーナ不足が呟かれる訳なんですね トレーナーがヒト耳である必要なんてないのだろう?

    18 23/05/09(火)23:15:23 No.1055622492

    書き込みをした人によって削除されました

    19 23/05/09(火)23:17:06 No.1055623183

    >トレーナーがヒト耳である必要なんてないのだろう? ウマ娘と深い絆で結ばれるのはヒト耳の例が多いらしい けどこのトレーナーなら例外になれるんじゃないかな

    20 23/05/09(火)23:23:06 No.1055625368

    昨日のマルゼンもだけど気軽にヒトミミをウマ娘にする手段持ってる娘多くない?

    21 23/05/09(火)23:24:49 No.1055626037

    >昨日のマルゼンもだけど気軽にヒトミミをウマ娘にする手段持ってる娘多くない? そこそこ前パマヘリがトレーナーを女装させてTSさせてるのあったよ