ここでは虹裏imgのかなり古い過去ログを閲覧することができます。
23/03/10(金)20:45:42 No.1034841604
そのウマ娘の名はメジロマックイーン。かのメジロ家の次期当主筆頭である。 幼い頃より抜きん出た素質を持ち、同年代の外様ウマ娘はおろかメジロ家の同年代も太刀打ちできない走りを見せた。 デビュー前よりメジロ家の期待を一身に背負い、アマレースはすべて制覇した。親族もそれ以外も誰もが彼女を次期当主たる器と認めよう。性格以外は。 元来の気性難に加え、実力こそすべてといったレースの世界に身を浸からせる彼女は、弱きウマ娘やヒトを見下し、下賤な者と蔑み、自身から遠ざけた。 しかし、誰も咎めることはない。法を逸脱しない程度の不遜な態度は王者の風格として扱われ、実力に裏付けられた発言は親以外の誰も彼もを黙らせた。 そんな彼女にトレセン学園にて最大の障壁が立ちふさがることになる。
1 23/03/10(金)20:45:53 No.1034841671
トレセン学園ではチームまたは専属契約によってトレーナーの指導を受けなければレースには出られない。正確には、デビューは出来るがその後のレースが続かないということだ。 三女神の教えが根深いトレセン学園ではヒトとウマ娘の絆が力になると信じられている。 カトリックが信仰されている学校が自然とそうなるように、三女神を信仰しているトレセン学園もまた、トレーナー付きを前提としたカリキュラムが組まれているのだ。 もちろん実力不足や対人トラブルが原因でトレーナーがつかないウマ娘もいる。そのようなウマ娘がクラシックまで走り続けることができたためしはない。 またそれ以外も、自身の脚質の把握や体調管理にトレーニングメニューの決定、その他レース手続きの庶務を任せることでウマ娘は走りに集中することが出来る。 自然と、トレーナーがいないウマ娘は差をつけられていくということだ。
2 23/03/10(金)20:46:03 No.1034841730
マックイーンは激しく嫌悪の感情を表したが、親族の「将来プロのアスリートとなるなら契約くらい出来なくてはいけない」との声により渋々承諾した。 こうしてメジロ家により選抜された素質のあるトレーナーたちによる、マックイーンのサポートチームが結成させられた。 しかし、一人また一人とトレーナーたちは辞退していくことになる。マックイーンの気難しすぎる機嫌と大人も泣いてしまうほどの叱責、高すぎるプライドとヒトへの侮蔑の態度に耐えられなかったのだ。 「誰が私の隣に立っていいと言いましたか」 並んで歩いたそのトレーナーは翌日辞職した。 「私の言葉を遮りましたわね?」 その後正論で殴られ続けたそのトレーナーは泣き崩れてしまった。
3 23/03/10(金)20:46:15 No.1034841814
ついに、マックイーンのトレーナーは一人しか居なくなってしまった。もう彼だけでもいいから大人しくデビュー戦を勝ってくれと、親族は心休まる暇もなかった。 唯一人辞めずに残ったそのトレーナーにも、マックイーンは厳しくあたった。トレーナーは無口な男で、どんなに理不尽なことをマックイーンに言われようが黙って従っていた。 意外にもマックイーンも、彼の考えるトレーニングメニューには黙って従っていた。 勝つためにはトレーナーが必要だと理解していたのかもしれないし、他のトレーナーと違い自分の限界を試すような怯えたトレーニングメニューを組まなかった彼を評価したのかもしれない。 マックイーンはこの理由についてはついぞ語らなかった。
4 23/03/10(金)20:46:28 No.1034841894
こうしてマックイーンはデビュー戦を勝利に飾り、出るレースすべてを勝利するという暗黒時代を築いた。 彼女の傍らには常に無口なトレーナーが一人。何を言われても表情一つ変えず、頭を下げマックイーンの溜飲が下がるまで耐えている。 マックイーンもまた、彼の組んだ激しいトレーニングメニューを黙々と、弱音一つ吐かずこなしていた。同期の誰も成し遂げ得ないそれを行う彼女がレースも制覇するのは当然の流れであった。 どうなることかと思われたが、ひとまずトレーナーと走り続けていることに親族たちは胸を撫で下ろした。この頃には当主となることも決定済であり、すべてが円滑に進んでいるように思われた。 そして天皇賞を獲ってから数ヶ月後、マックイーンの妊娠が発覚する。
5 23/03/10(金)20:46:38 No.1034841964
親族は驚きはしたが慌てなかった。ヒト嫌いのマックイーンの周囲には男の影もなく、となると相手はあのトレーナーしかいないと思ったからだ。 そしてあのマックイーンが無理やり手籠にされることなど考えられず、両者は好き合う者同士となったと考えたからだ。 この頃になると当主と認めざるを得ない実力でも、気性難すぎて結婚相手すら見つからないだろうと半ば諦めかけていた両親にとっては、むしろトレーナーが相手なら好都合だと考えていた。 マックイーンも産む決意は固く、ひとまず婚姻の方向で話を進めようと両親は思っていたのだが。 「私があの下賤な男と?冗談ではありませんわ」 マックイーンは婚姻を拒んだ。それどころか、お腹の子供の父はあのトレーナーではないと言い張る。しかしでは誰なのかと聞けば押し黙るばかり。
6 23/03/10(金)20:46:52 No.1034842042
埒が明かないとトレーナーを呼び出し話を聞くも、トレーナーも「お嬢様は否定されませんでしたか」と答えるのみ。 誰がどう見ても、お腹の子の父はトレーナーであったが、二人は認めなかった。そうこうしてマックイーンはウマ娘を出産。そのトレーナーそっくりの赤子を見て両親は「やはり」とひとりごちた。 産後、マックイーンは赤子の世話をトレーナーに任せ再びレースに復帰。産休で衰えた身体をリハビリで仕上げると、すぐに一着を取った。 マックイーンがレースに出れば、彼女の日傘を持って横に並び立つ赤子を背負った男が一人。すぐに話題となり週刊誌を騒がせたが、面白い反応を見せない二人に、世間はすぐ「そういうものだ」として関心を失った。 翌年、再びマックイーン妊娠。
7 23/03/10(金)20:47:02 [オワリ] No.1034842128
両親がもう好きあっているのだから婚姻してほしいと頼むも、頑としてヒトと結婚などしないと言い張るマックイーン。 そうこうしているうちに、当主としてメジロ家を受け継いだマックイーンは未婚のまま四児の母となった。世間も既に気にも留めていない。ただ耳鼻を集めるのは彼女のレースでの栄光のみ。 もう、未婚でもいいから二人でメジロ家を継いでくれれば、と周囲が諦めていることもあり、すべては丸く収まった。 いつしかマックイーンが折れて、籍を入れる日が来るのかもしれないが、彼女が現役として勝ち続けているうちはまだその時ではないのかもしれない。
8 23/03/10(金)20:49:35 No.1034843101
すげえなマックちゃん
9 23/03/10(金)20:49:38 No.1034843124
そこまで結婚したくないなら何で4回も孕んだんだよ...
10 23/03/10(金)20:50:50 No.1034843562
琴師匠か
11 23/03/10(金)20:52:08 No.1034844087
こいつら毎晩うまぴょいしまくってんだ!
12 23/03/10(金)20:52:40 No.1034844311
夜2人きりでどんな会話してどんなうまぴょいしてるんです…?
13 23/03/10(金)20:52:44 No.1034844363
人生掛けてプレイやってらっしゃる?
14 23/03/10(金)20:53:24 No.1034844835
元ネタがアレならトレーナーの方が狂ってるやつだな
15 23/03/10(金)20:54:50 No.1034845492
一年くらい前の怪文書の続きかな…
16 23/03/10(金)20:56:23 No.1034846166
>人生掛けてプレイやってらっしゃる? ビジネスの関係(というプレイ)
17 23/03/10(金)20:57:54 No.1034846867
トレーナーそのうち失明する奴じゃない?
18 23/03/10(金)20:58:18 No.1034846998
先にプロポーズした方が負けプレイ
19 23/03/10(金)21:00:32 No.1034847989
読めたぞ これは毎日プロポーズごっこ→新婚ごっこをやるために 朝離婚ごっこをしてるんだ
20 23/03/10(金)21:00:36 No.1034848023
絶対好きとは言わないけど逃げられないように足でガッチリ腰をホールドしてフィニッシュしてる
21 23/03/10(金)21:01:14 No.1034848302
フランス人だってこんなサバついた婚姻関係は結ばねえよ…