虹裏img歴史資料館

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23/02/03(金)23:40:39 うらら... のスレッド詳細

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画像ファイル名:1675435239916.jpg 23/02/03(金)23:40:39 No.1022613129

うららかな日差しが降り注ぐ春の午後。 校舎裏に向かって、ニシノフラワーとその担当トレーナーが肩を並べて歩いている。 「すみません、トレーナーさんにまで手伝ってもらっちゃって」 「気にしないで。キミが大切にしてる花は俺にだって大切だから」 向かう先は、フラワーが特別に場所を与えてもらっている花壇だ。 「もうだいぶ蕾が開いてきてるんです。きっと明日には満開──……ああっ!?」 到着し、花壇を見回したフラワーは素っ頓狂な声をあげる。 植えられた苗のどれもに、小さく細い芋虫が何匹もたかっていたのだ。 「うわ、こりゃひどいな……!」 「そんな……昨日まではなんともなかったのに……」

1 23/02/03(金)23:40:51 No.1022613197

「どうする?園芸用の殺虫剤でも──」 トレーナーの提案の言葉を、フラワーは「いえ」と首を横に振って断ち切る。 「このデリケートな時期に使うのは、お花自体を弱らせちゃいます」 そう言って、次の瞬間走り出す。──そして五分も経たないうちに戻って来た。 「お待たせしました!食堂でもらってきたので、これで」 その手には割り箸とガラス瓶。どうやら、地道に手で取り除いていこうという話のようだ。 トレーナーは頷き割り箸と瓶を1セット受け取る。 「………………」 「……………………」 相手が小さいだけあり、つまむのも一苦労だ。二人は黙々と芋虫を瓶に移していく。

2 23/02/03(金)23:41:11 No.1022613315

(こりゃ案外重労働だな……) 一体どこからこれだけ湧いてきたのか。 互いに乗っかりあい群がる芋虫は、いくら手を動かしてもまだ蠢いている。 神経の摩耗を感じ、トレーナーは一旦手を止めてため息をつく。 ──と。 チッ……! 微かに、しかし力強さのある勢いの舌打ちが耳に入った。 (……えっ!?) 思わずトレーナーはその方に目をやる。

3 23/02/03(金)23:41:28 No.1022613411

フラワーが手を休めることなく、駆除を行っていた。 ……その表情にいつもの柔らかさはなく、まるで能面のように硬く無機質。 そして瞳は氷のように冷たく暗い光を宿し、視線は刺すように真っ直ぐと芋虫に注がれて。 トレーナーの背筋にも冷たい感触が走った。 「……フラワー?」 恐る恐る声をかけると、 「!!」 まるでスイッチを押したかのようにピクン!とフラワーは反応し、瞳と表情に感情が宿った。 「はい、なんですかトレーナーさん」 こちらに向けた顔は、いつもと変わらない穏やかであどけないもの。 「あ、いや……」 空耳……そして見間違い、だったのだろうか。 そう思いながらも、脳裏には先程のフラワーの表情が焼き付いていた。

4 23/02/03(金)23:41:48 No.1022613525

──夢の中で、トレーナーは芋虫になり地面を這っていた。 勝手の違う体はうまく動かず、前に進むつもりがバランスを崩し仰向けに転げてしまう。 大きく拓けた視界の中、ビルのように巨大なフラワーが佇んでいた。 フラワーは能面のような顔で、ゴミを見るような冷たい視線をこちらに向けている。 その右足が上がり──靴底がトレーナーを踏みつぶした。 「!!!!!!」 のたうつトレーナーに、体重を乗せた靴裏がグリグリと執拗に捩じりを利かせながら押し付けられる。 「……っ!!…………っっ!!!!」 全身を引きちぎられるような激痛。ようやく足が離れても、トレーナーはその場で縮こまり痙攣することしかできない。

5 23/02/03(金)23:42:04 No.1022613617

「………………」 フラワーはそんなトレーナーを無言のまま冷たく見下ろし続け、 ブッッッ!!!!!! その口から唾を吐きつけた。 (ああ……っ!!!) 全身に降りかかる熱を帯びた液体。それに包まれたトレーナーの内に、今までなかったものが芽生えた。

6 23/02/03(金)23:42:25 No.1022613731

「…………6着……」 レース後。まだ大歓声が場内を包み込む中、フラワーがトボトボと歩きながら通路に戻って来た。 そしてトレーナーに気付くと頭を下げる。 「ごめんなさい。私、全然走れなくて……!」 「フラワーは悪くない。俺のトレーニングメニューに問題があったんだ」 「そんな!トレーナーさんはしっかり考えてくれてます!なのに私がそれを身につけられないから……!」 違う。そんなふうに自分を責めないでくれ。 確かに俺は考え抜いて、これが最高だと思うトレーニングを施している。 けど……まだまだ未熟だ。それが間違ってることだってある。 「うぅ……」 だから、優しさで自分の責任にしないでくれ。 こういう時は素直に怒っていい。こちらの不手際を責めてくれていいんだ。 (あの時のような顔で──……)

7 23/02/03(金)23:42:40 No.1022613809

またトレーナーの脳裏に花壇での光景が蘇り、背筋に冷たいものが走る。 しかしその胸と体の一部には熱がこもっていくのだった。

8 <a href="mailto:s">23/02/03(金)23:43:25</a> [s] No.1022614090

おしまい。まあフラワーは害虫相手にもこんな顔は見せないだろうけど…

9 23/02/03(金)23:52:46 No.1022617206

ダメだこのトレーナー…

10 23/02/03(金)23:52:57 No.1022617263

巨女性癖ではなかったか…

11 23/02/03(金)23:55:37 No.1022618177

園芸やると芋虫絶対殺すマンになるからな…いくらフラワーでも仕方ない…

12 23/02/03(金)23:57:47 No.1022618861

唐辛子スプレーとか…

13 23/02/04(土)00:11:37 No.1022623429

ライスはムカデ相手でも殺すのはかわいそうだから逃がそうって言うんだよな…

14 23/02/04(土)00:16:13 No.1022624989

>巨女性癖ではなかったか… 胸と一部に熱いものが芽生えているから巨女性癖とフラワーの踏みつけや唾や侮蔑に興奮するロリコンマゾ性癖が開花している

15 23/02/04(土)00:17:35 No.1022625459

フラワーに蹂躙されるのいいよね…

16 23/02/04(土)00:23:36 No.1022627648

心優しいフラワーならまるで箸をたぐるような自然さで殺してくれるよ そこに怒りはない殺すから殺すだけ

17 23/02/04(土)00:27:47 No.1022629065

お料理も園芸も生き物の死は避けられないよね フラワーは優しい子だけど聡い子でもあるのでわかってはいるとは思う

18 23/02/04(土)00:30:20 No.1022629980

>お料理も園芸も生き物の死は避けられないよね >フラワーは優しい子だけど聡い子でもあるのでわかってはいるとは思う 害虫に優しくガーデニングは絶対無理だしな…

19 23/02/04(土)00:32:06 No.1022630591

蹂躙は嫌だけど圧倒的力の差を見せつけられて逆ぴょいされたい

20 23/02/04(土)00:56:20 No.1022640216

慣れると水の張ったバケツを常備するようになる ボウフラ湧いても困るから田んぼからオタマジャクシを何匹か回収もして 真昼間には日陰になるような場所に置いて水草も少し活けたりすればちょっとした水槽に

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