No.538400720 18/10/05(金)22:52:41[mailto:結構先のミツイクおめでた延長線です。お納めください。]
「おかーさん!」
澄み切った夏の空に心地の良い声が木霊する。
「おかーさんみて!これ!おはな!」
「そうねおなは綺麗ね…なんていうお花かシオリ知ってる」
「ラベンダー!ほんに書いてあった!」
「そう、ラベンダー、シオリはおりこうさんねぇ…本は好き?」
「うん!大好き!」
血は争えないのである。子は親の背中を見て育つものと本に書いてあった。
その通りの結果となった、シオリは今本の虫だ。といってもまだ絵本や児童向けの図鑑が
中心である。文字の少ない、絵がたくさん書いてある本が私達の巣やこの子達のお蔭でずいぶんと児童向けの書籍が増えた図書室にはたくさん積まれている。
「ラベンダーはね!夏の花なの!とってもいい匂いがするんだよ!」
自慢げに離す我が子の頭をそっと撫でる、その頭には自分は彼の香りが漂う
これも互いの血のを継いだ「祝福」からくるものだろうか。