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No.498454133  18/04/18(水)00:58:33

夜露に濡れながら一人、白い砂漠を彷徨っていた。
足はとっくに棒のようで喉はカラカラに乾いている。
生きろと言われた。傲岸なほどに胸を張れと。――あの時の自分はどう返したのだったか。
だが――何度考えても。世界をそっくりそのまま剪定するなんて行為、荷が重すぎた。
どうにもならない事ばかりで、どうしようもなくて。/だから許される?
生き延びたくて死にたくなくて、許せなくて。/ならば正しい?
藤丸立香はそれを〈肯定/否定〉出来るのか?
ゲーティアの救済を否定した。人間はそう捨てたものではないといって彼の悲願を無碍にした。
その、否定した口で生存競争をせざる得ないことに、どうしようもないほど後ろめたさを感じている。
戦うことにどうしようもなく倦んでしまった。
二年も戦い尽くしだった、何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も――死にかけた。
カドック・ゼムルプスの言うことは正しい、生きていることが笑ってしまうくらい偶然だ。
きっと彼らなら上手くやってくれた。ただ、そんな大口叩くくらいなら勝手にやってほしかった。
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